【チャレンジ】多摩丘陵47km走破チャレンジ
昨年末にある1人のメンバーが大きなチャレンジをしました。
動画でも公開しておりますが、その裏話をこちらで綴ろうと思います。
コース全貌は以下の通り
高幡不動尊→百草園通り→聖蹟桜ヶ丘→原峰公園→ひじり坂→都立桜ヶ丘公園→連光寺→よこやまの道→小野路→小山田緑地→長池公園→尾根緑道→小山内裏公園→絹の道→長沼公園→平山城址公園→七生丘陵散策路西コース→高幡不動尊
いつも走る多摩丘陵を一周繋げて走りきるというものです。
このコースは高梨がUTMFに向けての練習コースとして構想したもので、総距離は約47km、獲得標高は約1,100mとなります。
単に一周するだけではUTMF想定としては獲得標高が足りないのですが、獲得標高値が高い長沼公園を何周か加えることで同等の強度まで上げることができます。
まずは一周走ってみよう。
せっかくなら年末に多摩に点々と住むメンバーに所々参加してもらって一緒に走り納めよう。ある願いも込めて。
ということで皆に声掛けをしたところ、快く引き受けてくれました。
スタートから参加するメンバーは自分ともう1人。
【シバ『大芝 創(おおしば そう)』】でした。
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【シバ】とは中学生からの付き合いで、同じサッカー部、ゴールキーパー出身。俳優:金城武に憧れ髪を伸ばしていたことから、「ロン毛」「女」などとあだ名をつけられてました。
普段は自己主張しないタイプなのですが、ネジが外れると何を仕出かすか分からない。
そんなロックな男です。
中学、高校、大学、就職してからもずっと付き合いは続いていて、ランニングを通じて地元多摩を盛り上げようと奮起した際も、即参加を決めてくれました。
一緒に活動する中で「ネジが外れた」瞬間が幾度もあり、その度に歴史的事件を目の当たりにしてきたのですが、内容は本人のために伏せておきます。笑
そんな彼と今回スタートから一緒ということで「何かしでかすだろう」と一抹の不安を抱きつつ、スタートしました。
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走り始めると、沢山のことを話しました。
今までのこと、これからのこと、家族のこと、目の前の風景のこと。
シバは2人の娘のパパ。
それはもう溺愛で、娘からも奥様からも愛されるイクメンです。
育児の合間、時間をもらって近所の多摩丘陵を走りに行く時間がとても大切だと笑顔で話します。
シバ:「速く走るとか長く走るとかではなく、自然、建物などを見ながらゆっくり走るのが楽しいんだ。」
そんなシバから沢山のことを走りながら教えてもらいました。
「あそこの上は牧場になっていて娘と散歩すると喜ぶんだ」
「ここの公園へは娘と一緒に遊べていいんだよ」
地元多摩と家族が大好きなのが伝わってきてほっこりした気持ちで百草園、聖蹟桜ヶ丘と走り進めていきました。
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雨の中の撮影ということもあり、当初より大幅なタイムロスがあったものの、よこやまの道では【アッキー『佐藤 彰芳(さとう あきよし)』】が合流。1時間半も寒い中待たせていたのにも関わらず笑顔で出迎えてくれて。。申し訳なさ過ぎて、即土下座しました。
3人でよこやまの道を進んでいき、小野路への分岐点でアッキーとはお別れ。少ししか走れなかったにも関わらず、笑顔で見送ってくれたアッキー。絶対完走するよ。
その後、小野路→小山田緑地と走り進めて25km地点のセブンイレブンへピットイン。シバの脚も悲鳴を上げてきたらしく「そろそろ帰ろうかな」と言い出した。
元々全て走るのは高梨だけで、メンバーは所々で参加してもらう予定だったので決して無理はしないようにと伝えるも
シバ:「ショウ(高梨のニックネーム)が一人で走るのは可哀そうだから、次のメンバーがいる地点までは頑張るよ」
無理は禁物なので、ゆっくり走りつつ、長池公園、小山内裏公園を経由して次のメンバーが待つ「絹の道」まで進みました。
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絹の道では【ナオキ『川上 尚樹(かわかみ なおき)』】と【テラ『寺村裕一朗(てらむら ゆういちろう)』】が合流。
この地点での走行距離は約35km。
シバが今まで一番長く走った距離が30kmで、すでに最長走行距離は更新。ここから長沼公園へ向かえば京王長沼駅がある。
ナオキがゴールの高幡不動まで電車で向かうことを提案するも
パンパンになった脚をさすりながら
シバ:「ここまで来たら行けるところまで行ってみる」
ついにシバのネジが外れ始めた。
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よく考えたらトレランで70km前後の大会に出場し、そこそこの成績を残している高梨と、月5-60kmしか走っていないシバでは走力の差は大きい。
そんな中、そこそこのペースで走り進めてきたわけだからシバに限界が来るもの当たり前だ。
それでもネジの外れたシバは走り続ける。
両隣には中学生からの付き合いであるナオキとテラが共に走る。
長沼公園を通り過ぎ、平山城址公園を抜けたあたりで40kmを超えた。
残り10km、ゴールが見え始める。
午前7:00に走り始めた時の朝陽は、午後16:00を過ぎると夕陽となり多摩丘陵を照らし出した。
七生丘陵散策路の景色が良いところで足を止め、夕暮れの山並み、街並みを見下ろしながら、シバにここまで来た感想を聞いてみた。
「一人じゃできなかったから。みんながいてよかったと。もうそれに尽きますね。」
夕暮れが彼の顔を照らす、動画で最もグッとくるシーンとなった。
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多摩動物公園裏のトレイルを抜け、高幡不動尊内へ戻る頃には夜になろうとしていた。
若干暗くなった境内を最後の力を振り絞って下り続ける。
その先には予期しない最高のご褒美が。
奥様と娘さんがゴールに待っていてくれたのだ。
溺愛の娘を右手に、ゴールである五重の塔へたどり着くと、安心と疲労からか崩れ落ちた。
「パパ、頑張ったよ。」
まだ小さい娘さんはこの時を覚えているかは分からない。
でもきっとパパはこの時のことを自慢げに語るだろう。
そしてその時にこの文章と動画が想い出の1部として残り、いつの日か娘さんが見てくれたら、これほど嬉しいことはない。
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そんなこんなでシバのチャレンジは皆に支えられて、無事に成功しました。
頑張りきった彼をメンバーとして誇りに思います。
今回のチャレンジで気づいたことは先日のブログでも書いたこのことわざ。
❛If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.❜
❛早く行きたければひとりで行け、遠くまで行くならみんなで行け。❜
「一人じゃできなかったから。みんながいてよかったと。もうそれに尽きますね。」
というシバの一言にそれが詰まっているなぁと感じました。
自分の限界を超えたとき、それでも先へ進もうとする原動力となるのは、応援し、支えてくれる人への気持ちや想いだったりする。
そんな「素敵なネジの外し方」をシバに学んで、これからも皆で更に大きなチャレンジしていきたいと思う。
最後に文章内には出てきてないけれど、重いカメラを持って全て並走した【ヒロ『相川 紘也(あいかわ ひろや)』】に最大の拍手を送りたい。
本当にお疲れ様。ありがとう。
そして文章前半にあった「ある願い」。
遠い君に届け!
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