【高梨の多摩雑感vol.15】あの日無人島が教えてくれた②
今回の記事は下記記事からの続きとなりますので、興味があればvol.1を見てからご覧いただけると嬉しいです!
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1日目の夜は陽が落ちすぐ寝たので、陽が登り始めるAM5:00頃には自然と目が覚めた。
気持ちいい海風と波の音が耳元を通り抜ける最高の目覚めだ。
ここでは人間の社会で作りあげられた常識はない。
自然の摂理に従った時間軸や環境だけが自分たちのそばにある。
2日目は水分補給のために事前にネットで調べた「井戸」を探しに森の中へ入ることにした。どんな虫や動物がいるか分からないので各々に準備した防護服を装着。
出発前に印刷した釜島の地図を頼りに恐る恐る奥へ進んでいくと、5km程進んだところで壊れかけの民家を発見した。
何年前に住んでいた家なのだろうか。
写真や置いてある新聞などを見る限り、昭和後期までは人が住んでいたのがわかる。人が介在しないとここまで荒れ果てるわけだ。
それにしてもホラー映画などがとても苦手な僕は「何か出てくるんじゃないか」と不安に駆られながら周りの井戸を探していた。
すると民家の脇に井戸を発見。
これで水分も大丈夫だ!と思ったが、中の水は飲めるような状態ではなく、洗浄するための道具も持ってきていない。
そうなると川を探すか、持ってきた水で凌ぐかということになるが、この島に川はないことは事前の調べでわかっているので、持ってきた水で1週間凌ぐしかないことが確定。
後6日間、持ってきたポリタンクの水だけで生活をする恐怖たるや大きく、しばらく皆黙ったまま、民家を後にした。
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住処へ戻ると、PM14:00ぐらいに。
とにかく水を腐らすわけにもいかないので、岩に紐を結びつけ、水を入れたポリタンクを海に浮かべておくことにした。
その後は釣班と銛班に別れて、夜ご飯の足しになるよう魚取りを開始。
僕は銛班。海キャンプに毎年行っていたので素潜りには自信があった。初めての瀬戸内海にワクワクしながら海へ入ると、サザエもアワビもほぼないし、魚もベラぐらいしか見当たらない。岩場が少ないので簡単にはいかなそうだ。
とにかく漁を続けて少量のサザエと数匹のカサゴを突くことに成功した。
さてそろそろ陸に戻るかと思った矢先、とんでもない潮の引きがあり、沖へグイグイ引っ張られていく。岩にしがみついて必死に流されないようにするが力負けして流された。
「これは、やばい」
と思い、必死に陸へと泳いだが、まっすぐ泳いでいるのにどんどん西沖へ流されていく。それでも持てる力を振り絞り、入水した地点から500mぐらい先の陸へ上陸することができた。初めて海で命の危険を感じた瞬間だった。
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疲労困憊の中、夕暮れも近づいたので今日獲れたカサゴとサザエと一緒に持ってきたお米を炊いて海鮮風炊き込みご飯にした。(釣班の収穫は0だった)しかし砂浜での調理で砂がたくさん入っている。
ジャリジャリのご飯と生温い水。
これだけしかない。
今までどれだけ贅沢な生活をしていたのか。
そんなことを考えながらとにかく胃にご飯を流し込んだ。
2日目にして早速サバイバル生活の洗礼を受けた。
pm6:30には真っ暗になる釜島の夏。
同時に自分たちも眠りにつく。
「イテテテテっ!」
寝転んだ瞬間に背中や腕に激痛が走った。
午後ずっと外に裸でいたせいで日焼けがとんでもないことになっていたのだ。
「眠ることすら大変なのか。。」
と思ったが、そこは若者5人組。
皆でお互いの身体を叩いて痛がる人を見ては楽しんで、また自分も痛めつけられるという謎の盛り上がりを見せた。
「もうやめよう」
そういって寝る前のお楽しみ、満点の星空を見上げた時だった。
「ん?なんか大きな影がタープに映っている、しかも動いている」
直径20cmほどのオオムカデがタープの内部に進入し張り付いていたのだった。
もう背中の痛みとか関係なしに全速力でタープの外に出た。
棒や銛を駆使し、なんとか撃退することができ、ようやく安眠へ。
早くもホームシック満載になっていた2日目の夜。
そうまだ2日目なのだ。。
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3日目、朝起きると昨日までの疲れみたいなものはなく、自然と体は動いた。
昨日たくさん失敗や苦労もあったはずなのに不思議と前向きなのはみんなといるからだろうか。
「今日もみんなのために頑張って漁をしよう」
そんな少々の気合いを入れて、水を飲みに岩場へ向かいポリタンクから水を汲んで口に含むとしょっぱい。。これはまさか。。
第3章へつづく。。
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